初の来客がイケメンT大生だった件
先週義理父から、友人の息子がインドに行くから泊めてやって欲しいと連絡があった。この夏からバックパッカーをしている19歳の東大生だという。
私がインドに来てから、初めての宿泊客。ついに人を招く日が来たか!
到着前日、準備に勤しむ。
朝食用に八百屋、パン屋、スーパーを周り、買出し。
ゲスト用のバスルームや寝室を整える。
しかしその彼から連絡があり、飛行機のチケットを取り間違え、さらにビザの問題もあり、明日は行けなくなったという。
しかし、また夜に連絡があり、ビザは大丈夫そうだし、別のチケットを買い直したのでやっぱり行きますという。
さらに、メガネと携帯の充電ケーブルを無くしてしまいました!!インドで買えるところありますかとのこと。
この子大丈夫か?もしかしてかなりのうっかり者なんだろうか…と主人と話していた。
しかし私たちの不安とは逆に、空港に現れたのは長身のさわやかイケメン。しかも物凄くしっかりした大物オーラに溢れていた。
夜11時近かったが、お腹がすいた、カレーが食べたいというので近所のレストランへ。
その食べっぷりと、全く物怖じせず堂々と自分の考えを語る彼の大物感に圧倒されまくりの私たち夫婦…
家に着き、洗濯するかと聞くと、
このパンツ3日目なんで、これだけ手洗いさせてください。
パジャマは?
パンイチで寝るんで大丈夫です。
パンツ3日目…パンイチ…これ、人によっては完全にアウトだと思うが、なぜだろう、彼が言うと全く不潔さを感じさせない。若さとはこういうことか…
翌日は、もっとインドらしい景色が見たいというリクエストに応え、メガネと充電ケーブルを買いにローカル色満載の商店街へ。
そこでも彼は我々に頼ることなく次々と用事をこなしていく。
スピード感がまるで違うのだ。我々が「えっと、次は…」と考えている間に彼はそこにいるインド人に聞いて先へ先へと進んでいた。
その後、メガネの受け取りまで時間がかかるので、一度車でニューデリー駅に行き、その晩バラナシに向かうの夜行列車のチケットを購入することに。
デリーまでの約1時間の道のり、色々な話をした。
自分の人生を振り返り、一体自分はこれまで何をしてきたんだろうと自分の不甲斐なさを恥じた。若者に語れるようなことを何一つ成し遂げていないどころか、自分の性格、存在そのものに落胆せずにはいられなかった。
チケットが取れるとメガネを受け取りに急いでグルガオンへ戻る。
ギリギリの時間を縫って、最後にレストランに寄る。
交通渋滞が激しいので、今度は1人でメトロを使ってニューデリー駅に向かってもらうことにしたのだが、レストランでまた話し込みすぎたせいか、気づくと夜行列車出発時刻の1時間少し前だった。
しまった、ここからニューデリーまで1時間はかかる!
慌ててメトロに乗せたが、ぎりぎり間に合わず…
予定通りの電車に乗せてあげることもできず責任を感じまくる私たちをよそに、彼はオールドデリー駅から出発する別の電車のチケットをゲットし、何事もなかったかのように去っていった。
とにかく大した奴だった。
子供らしい無邪気さや大胆さと、頭の良さに裏打ちされた自信が同居した完全無敵のナイスガイだった。100年に一度の逸材に出会った気がした。
私もできることから自分を変えていかなくては!
と思い、まずは彼に教わった語学学習アプリ、ロゼッタストーンを試す。
が、早速挫折…
無料体験のはずが、退会の方法がよくわからず1万円以上もお金がかかるのではないかとヒヤヒヤして焦りまくる悲しき39歳の姿があった…
来年の3月まで続く彼の旅、これからもたくさんの出会いを経て、更に大きくなって日本に戻るんだろうなぁ。
どうか無事に旅を終えられますように…