インドでも花満開です
すっかりブログの更新が滞ってしまったが、日本では今頃、満開の桜で盛り上がっている頃だろうか。お花見にもまだまだ寒い(東京は昼でも15℃!?)ようだし、ともかく暖かくしてお過ごし頂きたい。
一方、こちらニューデリー近郊の昼間の気温はすでに40度近くまで達している。これから更に暑くなり、5月には50度近辺まで上がるはず。
そんな灼熱のインドでも、先月あたりから色とりどりの花が見られるようになってきた。
現在満開なのがブーゲンビリア。
赤に加えて、黄色や紫のものもあり、とても華やか。
恥ずかしながら私はこれをツツジだと思い込んでいたが、どうやらブーゲンビリアだったようだ。
木全体がお花で埋め尽くされるように密集する咲き方が素敵。
インドで見られるなんて嬉しい限りだ。
インドと言えば砂漠地帯で、花が咲くなんて想像もできなかったが、過酷な環境下でも植物はこうして逞しく育っており、そこかしこでたくさんの花を見ることができる。
花は宗教儀式にも欠かせないし、暑い時でもマリーゴールドの花輪が供えられている。
街角ではお花屋さんもよく見かける。
インドの人々にとっても、花は生活に欠かせない存在のようである。
むしろ日本より花を見る頻度は高いかもしれない。
しかし残念ながらインドでは桜は見たことがない。
北方ラダックなどでは杏(アプリコット)の花がそれに近い雰囲気で咲き誇るようであるが、以前行った際はタイミングを外してしまい、結局見られずじまい。
この辺りも紫の桜と呼ばれるジャカランダがそろそろ咲く頃だ。
去年は外を歩いても、インパクトがありすぎて人や動物ばかりに目が行っていたが、今年はもっと植物にも目を向けてみたいと思う。
デリー空港の入国手続きがさらに面倒になっている件
今年に入り、インディラガンディー国際空港(デリー空港)の入国手続きが面倒になっている。
まず、外国人用の入国審査のカウンターの位置が変わっている。
ビザを持っている場合、去年まではエスカレーターを降りて、左手奥のForeign Passport Holderに並べば良かったが、今年からはエスカレーターを降りて右のForeign Sticker Visaのカウンターになった。
以前に比べて天井も低く、スペースも狭いためすぐに行列になり、待つ方としては精神的に結構きつい。
先日も連休明けで長蛇の列になっていたのだが、さばこうとした係員が
「奥の e-visaカウンターもどうぞ!」と言い出した。
そんなこと言ってもどうせまた行ってみたらダメだって言いだすんじゃないの?
と半信半疑で行ってみると、案の状 e-visaカウンターにいち早く行った人が断わられていた…
はぁ、またか。前回の悪夢が蘇る。
しかし、審査官よってはe-visaカウンターでもすんなり受けてくれるとこともあり、もう本当に運としか言いようがないのが非常に悔しいところだ。
そしてもう一つやっかいなのが、入国審査後にさらに別の係員によりパスポートの再チェックが行われること。
初めは何を見ているのかわからなかったが、どうやらイミグレスタンプを確認しているようだ。
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IMMIGRATION INDIA
日付
ARRIVED
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のスタンプが押してあるかどうかを見せないといけないのだ。
これ、なんの意味があるのだろう。
入国審査が済んだからここまで来れているのに、そのスタンプをチェックする必要があるのだろうか。
しかし、何名かはそこでスタンプが見つからずに困っている様子だった。
日付が違っていたのかもしれない。
もうそうなると完全にスタンプを押す入国審査官のミスであって、入国者が責められる問題ではないような気がするのだが…
入国審査を受けずに、忍び込む人がいたのだろうか。
それならイミグレカウンター周りの監視を強化するべきではないか。
とインド入国早々にイライラとハラハラが止まらない。
(ハラハラの原因は持ち込んだ食品のせいかもしれないが…)
とにかく入国審査を受けたら、スタンプが正しく押されているか確かめ、そこに指を挟んだままスタンプチェックまで行くなどして、すぐに見せられるようにしておいた方がいいと思った。
絶対に食べて欲しいチーズケーキ@BreadTalk ブレッドトーク
PAULができ、ついにインドもここまで来たかと大喜びしていたが、今日さらに驚きの美味しいスイーツに出会った。
それが BreadTalk ブレッドトークのチーズケーキ
その名も Japanese Light Cheese
その名のとおり、ふわっふわの食感にあっさりとした甘さで、本当に日本のチーズケーキを食べているような感じ。
ああこれは本当に美味しい!!
函館の有名店、スナッフルズのチーズオムレットを彷彿とさせる。
こちらのブレッドトーク、シンガポールで2000年にオープンしたパン屋さんで、日本のパン屋の影響を色濃く反映した豊富な種類のパンと、明るく清潔な店内が人気をよび、アジアや中東で急成長を遂げているそうだ。
インドでは、昨年10月にサケットのセレクトシティモールにオープンしたばかり。
私も友人にいただいたのがきっかけで知ったのだが、こんな美味しいものがデリーにあったとは!!と衝撃を受けた。
PAULのチーズケーキも濃厚で美味しいけれど、こちらのケーキも絶対おすすめ。ぜひ食べてみていただきたい。
他のパンも期待できそうなので、近いうちに店舗にも足を運んでみたい。
Select Citywalk Mall, New Delhi
Open: 11am-10pm 無休(zomato情報)
インドに来て魚が怖くなってきた件
インドに来てからというもの、魚というものから遠ざかってしまっている。
もちろん日本に帰国した際に買ってきたレトルト系の西京焼きや、干物、缶詰などは常々食べているのだが、いずれも加工食品で、魚そのものを見る機会が減っている。
この辺にも魚屋はあるのだが、川魚が多いし、日本のように新鮮で美味しいサンマやアジやホッケなんてものには出会えないので、なんとなく素通りしている。
初めは恋しかったが、慣れてくるとそのうち平気になってくる。
南インドではフィッシュカレーも食べられるし、それで魚を食べた気になっていたのだ。
しかし、先日久しぶりにレストランで魚料理をオーダーした。
姿焼きというものが気になったのだ。
出てきたのはこれ。
ギョ、なんだか妙に怖い。
魚ってこんなにグロテスクだったっけ?
メニューによるとこれはkarimeenという魚であるらしい。
どんな魚なのかを調べてしまったのが間違い…
リ、リアルすぎる…
昔、岩井俊二のFried Dragon Fishという映画で、ナツロウ(浅野忠信)が水槽の魚を捕ってフライにしてプー(岸本美代子)に差し出すが、プーは気持ち悪くて食べられないというシーンがあった。
まさにあの状況を思い出して、ウッとなってしまった…
いけない、いけない。我ながら危機感を覚える。
日本人として魚の味を忘れてはいけないだろう。
今年は魚を料理するということにチャレンジしてみたい。
(3月後半にして今年の目標が決まった)
コーチン国際空港がリニューアル。アレを見逃すな!
ケララのコーチン国際空港が昨年12月にリニューアルしていた。
今までの狭くて素朴な雰囲気も良かったが、以前国際線ターミナルとして使っていた場所を改装し、広くキレイになってかなり近代化している。
ショップやフードコートも増え、待ち時間も楽しめるようになった。
中でも絶対に見て欲しいのがこちら。
カタカリ(Kathakali)を紹介するブース。
カタカリとはインド四大舞踊の一つで、ケララのコチが本場となっている。
強烈なメイクを施し、全て男性が演じるパントマイム劇。
緑の顔に、真っ赤な目が夢に出てきそうな程怖いが、目はスパイスを入れて充血させていると聞き更に恐怖が増す…
柔らかな動きに加え、足の指に力が入っている感じとか、鬼気迫るオーラが写真を通しても伝わるだろうか。
実はこれ全て等身大の物凄くリアルな人形。
インドにしてはといっては失礼だが驚くほどよくできており、今にも動き出しそう。
物凄い迫力に圧倒されその場に立ちすくんでしまう…
ずっと見ていると何となく目が合ってくるような気がするのが不思議。
もちろん無料でなので、コーチン空港に行く機会があればぜひ見て頂きたい。
※ 国内線出発ロビー2階のショップを抜けた一番奥にあります。
辛い物が全くダメな人間がインド旅行をするとどうなるか
先日私の家族が1週間インドに遊びに来た。
辛い物が全くダメな人間というのは、私の母のことである。
どのくらいダメかと言うと、スープカレー屋で辛さの調節を一番低いゼロにしても辛いと言い出す始末で、もはや何かしらのスパイスが入っている=辛いと思い込んでしまっているような節がある。
なので、今回1週間程インドに滞在するにあたり食事のことはかなり不安だった。
しかし、辛い物が苦手もしくはカレーが嫌いな人がインドを旅するとどうなるのかには私もちょっと興味がある。
母には悪いが、どこまで耐えられるのか、その様子を観察させてもらうことにした。
初日は グルガオンの21 Gun Saluteというレストランへ。
ここはクラシックな感じで雰囲気も味も良く、我が家で客人が来た際は、まずここにお連れしている。
初めて食べる本場のインド料理に母も興奮気味。
日本で食べるのよりずっと美味しいと喜んでいる。
ただし、カレーに関してはいくつか頼んだうち、唯一食べられたのがクリーミーなバターチキンのみで、他は辛くて食べられず。
2日目以降はパッケージツアーで観光に出たので、ホテルやレストランで出されるものを食べる。
しかし、ほとんどが辛くて食べられないということで、
ナンやチャパティといった炭水化物や野菜で9割、比較的優しい豆系のカレーを1割といった分量で食べていた。
この頃はまだ好奇心もあったのか、とりあえずは全種類味見してみて、食べられそうなものを選ぶというスタイル。
しかし、4日目あたりから雲行きが怪しい。
カレーには手を付けず、チャパティと野菜だけをちびちびと食べている。
こちらとしてもかわいそうになってくる。
そして5日目には、もう限界を迎えたようで、ついに
もうカレーはいいわ!
というギブアップ発言が出た。
外では食べずに、日本から持参したお味噌汁やカップうどんを食べたり、
ホテルでは「野菜炒め、マサラ抜きで!」という細かいリクエストが行われた。
7日目の最終日の夜、グルガオンに戻り、ダイヤパークホテルの日本食レストランでうどんを口にした母は心から嬉しそうだった。
お疲れ様と言いたい。
結論。
辛い物が苦手な人がインド旅行をすると
4日目あたりから苦しくなる。
もちろん都市部ではインド料理以外のレストランも色々あるので、そこまで我慢する必要はない。
インド在住の日本人にもインド料理はほとんど食べないという人がたまにいる。
ただし、ツアーでレストランが指定されていたり、田舎に行くとインド料理屋しかないことも多いので、辛い物が苦手な方はぜひ日本から非常食を持参することをお勧めしたい。
そもそもそのような人は旅行先にインドを選ばないと思けど…
吉田修一さんによるとインドは楽園ということになる。
少し前のことになるが、1月にANAに乗ったときのこと。
機内誌を読んでいて、作家の吉田修一さんが書かれている「空の冒険」の一説に妙に心が動かされてしまった。
大阪の「なんばグランド花月」についてのエッセイである。
一部抜粋すると、
『この自由で大らかな場所というのが、昨今のギスギスした世の中ではすっかり少なくなった。
そのギスギス感がないのが「なんばグランド花月」なのかもしれない。
赤ちゃんが自由に泣けて、くしゃみもし、トイレにも行け、自分の好きな笑い方や喜び方ができる場所。
なんだか、とても幸せな場所である。
ギスギスしていない。今の世の中、ただそれだけで、もう楽園である。』
これ、そのまんまインドに当てはまるではないか。
ここは全くギスギスしていない。
赤ちゃんだって大人だって自由に泣けて、くしゃみもし、トイレはその辺でしちゃうし、自分の好きなように笑い、喜んでいる。
本来なら当たり前の姿がここにあるのだ。
つまり、吉田氏のいう楽園がそういう世界ならば、間違いなくインドは楽園ということになる。
うーむ、目の前の光景を見てお世辞にも楽園とまでは言い難いが、でもそうか。
だから私は居心地がいいのかもしれない。
よくインドが好きだと言うと、なんで?と聞かれるのだが、一言で説明するのがなかなか難しい。
今度からはギスギスしていないからと言おう。
人の目を気にしすぎる必要がないのだと。
ちなみに同エッセイで、作家が多く集まる場というのはひどいものだというようなことも書かれていた。皆好き勝手に自分のことを話し、幼稚園児の集まりのようだと。
うーむ、楽園の住人であるインド人はこっちにもあてはまる…(笑)
ちなみに私がANAの機内誌で真っ先に開くのはこの「空の冒険」だ。
普通の人のおべんとうを覗く「おべんとうの時間」も好きだ。
でも本音を言うと、JALの機内誌で浅田次郎さんの「つばさよつばさ」が読みたいと思っている。