インドのバレンタインデー事情
はてなブログ今週のお題「わたしとバレンタインデー」にちなんで、インドのバレンタインデーの様子に触れてみたい。
まず、私の印象としては、意外と盛り上がっているイメージ。
このようにショッピングモールなどでは飾りつけに力を入れているところもあるが、もともとヒンズー教徒が多いインドでは宗教的に関係のないイベント。
経済成長と共に若者を中心に近年になって浸透してきたきたようである。
インド人に人気のマッチングアプリOKCupidが20万人を対象にした調査でも、多くのインド人が、バレンタインデーには興味がないと回答している。
とはいっても、企業側にとっては大切な日になってきているよう。
例えばインドのバラの生産者は大忙し。この時期はバレンタインデーのシンボルである赤いバラの需要がピークを迎え世界中に輸出する。
国内需要としても、OYOというホテルチェーンでは、バレンタインデーの予約が前年比112%まで増加しているという。
人気の行先は海辺のリゾートゴア、デリー、そしてバンガロールで、確かにちょっとイケイケで、若者に人気がありそうな土地柄だ。
祝い方としては、日本のように、女性が男性や友人にチョコレートを贈るのではなく、カップル同士はもちろん、友達や両親へ、愛の気持ちを伝えるのが目的になっている。お花やワイン、お菓子などを贈るのが主流で、興味はないといいつつも、イベント好きのインド人だけに今後もますます盛り上がることが予想される。
今日も主人の会社のインド人は、
奥さんから会社にサプライズでケーキが届いた!
と喜んでいたそうで、さすがはやることが大胆^^と思った。
ただクリスマス同様、過激ヒンズー教徒の一部は、西洋文化の受け入れ断固反対として抗議のデモを起こしたりしている。
また愛の日といっても、そもそもインドの自由恋愛は難しい。
未だにラブアフェアが原因で会社を休む人もいるという。
ラブアフェア… 恋の病なんて生温いものではない。
例えば家族が認めない相手と付き合っていた場合、親や親戚から命を狙われるため、ほとぼりが冷めるまで雲隠れ、会社も休むということが、この現代でもあるらしいのだ。怖い…
イベントごとに負の側面も見え隠れするインドは、やっぱり大きくて複雑な国なのだと思い知る。