日曜のジャマー・マスジット
先月、日本から友人がインド旅行にやってきた。
約1週間で北インドの主要都市を周るという彼ら、旅の始まりであるデリー観光に私もお供することに。
日曜のデリーは平日に比べ道路が空いている。
このときは空気もまだ良くて、グルガオンからデリーまで快適ドライブ。
緑あふれる大使館通りやインド門を抜け、オールドデリーに向かう。
目指すはインド最大規模のモスク ジャマー・マスジット。近づくにつれ、道路はインドを絵にかいたような大混雑に変わる。
これ以上車で近づくことができない所まで行き、あとは徒歩で参道を行く。
この日はサンデーマーケットのため、服や食べ物の露店が並び、その中を人やリキシャやバイクがぎゅうぎゅうに行き交う。
スリに注意しつつ、はぐれないように皆必死でモスクを目指す。
ようやくたどり着いて振り返ると、眼下に広がる人の群れに、こんなところを歩いてきたのかー!と感動する。
友人らも、インドすごい!インドすごい!と大興奮の様子だ。
さて、いよいよ門の中へ。
ここは入場料無料。
靴を脱いだら預けず、手に持って行こう。
と、思ったら係員風の男に呼び止められる。
チケット代300ルピーを払えというのだ。
先に入った友人は特に何も言われていない。他のインド人たちもどんどん中に入っていく。
いやいや、他の人はみんな入ってるし、ここ入場料不要だし!と無視して入ろうとするが、男も絶対に通そうとしない。
インド人は良いが、観光客は払うんだ!
カメラ持ち込み料として、もちろんスマホもだ。
納得がいかないので、しばらく揉めていると
お前が持ってるガイドブックにも書いてあるから読んでみろ。と指摘される。
ぐ… 悔しい。
小脇に挟んでいた地球の歩き方が今更ながら悔やまれる。
※カメラ持ち込みチケットはカウンターではなく、入口付近でスタッフ証をぶら下げた人が売っている。入場料といってむりやり売りつけることが多いので注意
「地球の歩き方」より
お前みたいなやつがいるから注意しろって書いてあんだよ!
と言ってやりたかったが、弱い私はそんなことを言えるわけもなく、仕方なく300ルピー払った。
友人がにやにやしながらその様子を見ている。在住者の面目丸つぶれである。
300ルピーはお賽銭だ、と自分を励ます。
でも地球の歩き方には、もうひとこと書いて欲しかった…
本書を小脇に挟んで入らないようにしよう、と。
しかし、あとから振り返ってみるとこれはこれで良い思い出。
こういうのも含めてインドって面白い。
友人はその後1週間旅を続け、インドが大好きになって帰っていったようだ。
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