【インドのいいもの】Borosil ボロシルのガラス食器
かつてこれほどシンプルで美しいものが、長く続くインドの歴史において存在したであろうか。
と書くとかなり大げさな感じがするが、とにかくこのBorosil ボロシルの食器は美しい。
ムンバイに本社を置く1962年創業の老舗ガラスメーカー、ボロシル。
ビーカーやフラスコなどの理化学製品から、家庭用ガラス製品でも大きなシェアを誇っている。
こちらが代表作ヴィジョングラス。
VISION GLASS JP(運営:國府田商店株式会社)より写真拝借
どうです?オシャレでしょう?(笑)
しかしインドではボロシル製品は特別オシャレ扱いされているわけでもなく、小汚いローカルショップにも普通に置かれている。
日本ではまだヴィジョングラスしか取り扱いがないようだが、グラタン皿や保存用のガラス容器、鍋などもあり一般家庭でも広く使われているのだ。
私はこちらに来て、ボウル3点セットをいただいたのがきっかけで知った。
無駄な装飾が一切なく、機能的でセンスあるデザインは北欧あたりのブランドに違いないと思っていたら、まさかのインド!
ボダムやボルミオリロッコにも負けていない。
更にはとっても丈夫で、レンジやオーブン、食洗器に直火までOKという。
蓋つきで保存はもちろん、このまま食卓に出しても絵になるので、大中小サイズを毎日フル活動させている。
インドでも、プラスチックは人体にも環境にも良くないと認識されてきているようで、こうした熱に強いガラス製の容器が再び注目を集めているそうだ。
先日も近所のスーパーで、インド人のおばあさんに声を掛けられた。
「ちょっとあなた、このグラスに何て書いてあるか読んでもらえる?
最近目が弱くなってこの小さい字が読めないの。」
底面に白い文字。確かに小さい(笑)
ボロシルであることを告げると、
「なら良かった!値引きされてるからあなたも買った方がいいわよ。」
と勧められ、結局私もティーポットとカップのセットを買ったところだ。
どこで売っているのはわからないが、いっそ本当のビーカーやフラスコも買いたいくらいだ。
ボロシルを見るとインドがやっぱり理数系に強い国と言うのがうなづける気がする。
インドのいいもの、沢山あるなぁ。