インドで暮らしているとハンチョウに共感が止まらない件
人気マンガ「賭博破戒録カイジ」のスピンオフ作品である
1日外出録ハンチョウをご存知の方は多いと思う。
↑ヤングマガジン公式サイトより拝借
ハンチョウこと大槻が、地下労働施設から「1日外出券」を使って地上に繰り出し、24時間を思いっきり楽しむという話なのだが、インドにいると本当に共感が止まらない。
もちろんインドでの生活は楽しい。しかし、異国の地で何かと不便な生活であることは否めない。
水や空気の違い、日本のように自由に出歩いたりできず、何事もスムーズに行かない環境に、知らず知らずのうちに疲労もたまる。
特に食事という点において、日本から持ってきた貴重な日本食材を日々節約しながら使ったり、生ものは諦めるなど、ある程度忍耐を強いられていることになる。
そんな生活から、どうしても彼らと自分たちを重ね合わせてしまうのだ。
大槻の過ごし方はとても参考になる。
私達は日本に帰ると初日から寿司だ、焼肉だと全力で飛ばしていこうとする。
しかし、大槻は決して急がない。
焦らぬこと。
心の余裕を取り戻すことが肝要。
と言っている。
実際、私たち夫婦もデリーから真夜中に出発する便でちゃんとした睡眠もとらずに、初日から飛ばしすぎたせいで胃腸の調子を崩し、思うように一時帰国を満喫できなかったことがある。
まずは、焦らず、少しずつ日本の食べ物に身体を慣れさせていき、万全の態勢で2日目からの豪遊に備えることが大切なのだ。
先日イタリアからインドに戻った際も、沼川の気持ちが痛いほどよくわかった。
1日外出録ハンチョウ©福本伸行・萩原天晴・上原求・新井和也/講談社
そこで、大槻の言葉が心に染みる。
1日外出録ハンチョウ©福本伸行・萩原天晴・上原求・新井和也/講談社
インドでの生活があるから、他の国に行ったときにより感動を味わえる。
日常生活とのギャップ。これこそが最高のスパイスとなるのだ。
高級店でもないごく普通のお店で、必要以上に美味しそうに食べている人を見かけたら、どうか優しく見守ってあげて欲しい。
それは地下労働施設で働く人か、インドで働く人かもしれないのだ。
ざわ…ざわ…
ちなみにこのマンガ、インドに来てからたまたま知って読み始めた。
「賭博破戒録カイジ」の背景を知らなくても十分に楽しめると思うので、読んだことのない人は、こちらの無料試し読みをどうぞ!
ヤングマガジン公式サイト