インド人は雨が大好き
北インドもようやく雨季らしい天候になってきた。
こちらの夏は大きく分けて2つある。
1つめは、4~5月の酷暑期。連日40度を超し、50度近くまで行くこともある。雨は降らず、乾燥した暑さ。
2つめは、6月~9月の雨季。気温は30℃程度まで下がるが、短時間に激しい雨が降り、蒸し暑い日が続く。
現在はそんな、雨季真っ只中。
であるにも関わらず、今年はなかなか雨が降らず、皆心配していた。
そして先週金曜にようやくまとまった雨が降ったのだが、その時のインド人の喜びようといったら、やはりただ事ではなかった。
その日、私は以前の記事で書いたお世話になっているインド人の年配女性のところに出向いたところだった。
まず、彼女のマンションの入口では、管理スタッフのインド人男性二人が雨をバックにセルフィーを撮りまくっていた。おじさん2人でとても楽しそうだった。
そしてインド人女性の部屋につくと、彼女もまた興奮した様子で、あなたが来るまでベランダでずっと雨を見ていたの!という。
その家の若いメイドさんにいたっては、歌い踊りながら、雨だ雨だとノリノリで部屋に入ってきた。
あなたも雨嬉しいわよね?と言われたが、申し訳ないことに私はそれほどテンションが上がらない…
しかし、2人のあまりの喜びようになんだか凄いことのように感じられ、帰り道、近所を探検してみることにした。
いつもの道が水浸し。
自転車に乗っている人が被っているのはシャワーキャップ!
その足でスーパーに行ってみたが、客が全くいない。
そのせいか、普段やる気のかけらもないスーパーの店員たちが、買い物かごをもってきてくれたり、何かお手伝いすることはありませんかと声をかけてくれたりして、思いがけず雨の日サービスを受けることができた。
ちなみに道路はあちこち冠水で大渋滞。主人も普段の倍以上の時間をかけて帰ってきた。
大通りの様子はというと、大雨の中、バイカーたちは路肩にバイクを止め、街路樹の下や高架下で雨宿りしていた。
高架下にみっしりと並んだ沢山のインド人たちの迫力といったら、三十三間堂のお堂を思い出すほど…
こんなに大変なのに、皆心なしか楽しそうにしていたのが印象的だ。
わざわざ雨を見るために、雨の降る地域に旅行に出かけたりするそうだし、インド人の雨好きは止まらない。
ちなみに傘はささずに、濡れるのがカッコいいそうだ。
酷暑期の様子はこちらをどうぞ