インドの夏の暑さを知る
こちら、いよいよ猛暑の真っ只中。
連日の40度越えに、これがいわゆるインドの夏かと実感している毎日である。
どんな感じかと言うと、
湿度は少なく、乾燥した灼熱地獄。
暑すぎて外にはいられない。例え日陰でも5分が限界。
風が吹くと、ドライヤーの温風を全身に浴びているようで、目玉の水分から乾いていく。
洗濯物や洗った食器もあっという間に乾く。
蛇口をひねるといきなり熱湯が出る。
暑すぎて蚊も出ない。
食べ物は傷みやすく、常温保存できる野菜や果物でもあっという間に熟しすぎてしまう。
これで42~44℃くらいの話だから、昨年や一昨年前の50℃越えの時など一体どうなっていたのだろうと思う。
もちろん、家の中や車の中はエアコンが効いているので涼しい。
ただ私はエアコンが苦手で、寝るときはできるだけ消したいのだが、消すと夜中汗びっしょりで目が覚める。それでしばらく寝不足気味だった。
何とかならないかとふと目についたのが、開かずの間になっていた第2寝室。
窓も小さく薄暗いのでなんとなく使わないでいたのだが、ふとその部屋に入ると涼しいではないか。外壁に殆ど面していないせいか、まるで洞窟のようにいつでも温度が保たれている。
前の寝室は窓が大きく2面が外壁に面していたので、日中からかなり温度が高く、その部屋にある全てのもの(服でもタオルでもコップでも)が生温くなっていた程だった。
ということで、寝室を洞窟部屋に変えたら、エアコンなしでも寝られるようになった。インドのレストランは窓が小さく、奥の薄暗い席の方が人気なのも頷ける気がする。
ちなみにショッピングモールやレストランはガンガンにエアコンが効いている、いやむしろ効きすぎている。
主人の会社も寒いので、長袖シャツにカーディガンを着て行っている。
映画館も寒くてブランケットと靴下が手放せない。
一体何度に設定したらこんなに寒くなるんだろうと思っていたら、あるエアコンのCMで俳優が持っているリモコンの表示に目を凝らすと18℃となっていた。
先日泊まったホテルでも寒すぎると思ったら18.5℃に設定されていたし、インドのエアコンの平均設定温度は18℃前後だと思われる。
どうしてこうも極端な状況を作り出すのだろう…
ちなみに、もう少し熱くなるとアスファルトも溶け出すという。
そして、毎年多くの路上生活者が熱中症で命を落としているというニュースを目にしては、エアコンを18℃にするエネルギーで何かしら貧困層を救えないかと思ってしまう。
持つものと持たないものの格差が生死をも分ける。
厳しい夏はあと1か月程続く。