宇宙食 食べてみた
インド行きが決まってから日本出国までは、普段なかなか会えない友人やお世話になった方々にも会うことができた。
私はマメな方ではないのであまり連絡を取らないにも拘わらず、こうして人生の重要な局面で会いたい人に会えるというのは幸せなことだ。
そして、ありがたいことに食事をごちそうになったり、餞別にとギフトをいただいたりもしたのだが、ある方々からは宇宙食をいただいた。
正直反応に困った。
なぜ宇宙食??
彼女らにとってインドは宇宙と一緒と言うことだろうか??
しかし宇宙食なんて今まで食べたこともないし、なかなか自分では買わないのでありがたく頂戴し、もちろんインドにも持ってきた。
そしてどうしてもご飯を作るのが面倒に感じられたある日、ふと目にした宇宙食だけで夕飯をまかなってみたらどうかと考えた。
お皿に盛り付ければ即席ディナーコースの完成だ。
~前菜~ たこ焼き
味は確かにたこ焼き。紅ショウガもしっかり効いている。
ただ、たこ焼きは柔らかい生地とタコの触感を楽しみたいのに、硬い塊をガリガリっとかじって終わるのが悲しかった…
~メイン~ チキンライス
確かに味はチキンライス。チキンやグリンピースも十分感じられる。
ただ、ポン菓子のようなサクサクの触感で、ごはんを食べている気はしない…
ここまでご飯ものを食べてきたが、おかしいな。たいして美味しくない気が…
いやいや、次は行けるはず。気を取り直して後半戦に進む。
~デザート~ チョコレートケーキ
確かに見た目は柔らかそうなチョコレートケーキで、ご丁寧にグラシン紙の上に乗せてあり、一番凝った作り。
だけに、想像していたチョコとスポンジのふんわり感が、見事にガリガリで打ち砕かれる。
~お口直し~ バニラアイス
ひんやり冷たいわけがないと思いつつ、一口頬張ると、やっぱり常温。
でも、サクサクなのに口の中で溶ろける感じはなかなか良い。この中では一番おいしかった。駄菓子のミルクケーキのような感じ。
以上ディナーコースとして4品を完食。
…全然物足りない。
結局そのあとにインドのカップ麺、Maggi(マギー)を食べてしまった。
残念だが私、宇宙飛行士にはなれない…
ちなみにインドのマギーはかなり辛くて美味しいのでお土産にもオススメ。
地方の空港や、観光施設のちょっとした食堂でもメニューとして出されている。
1個40ルピー(約65円)
そして忘れてはいけない、フリーズドライといえば、アマノフーズ。
お味噌汁のみならず、ビーフシチューや雑炊なんかも美味しいし、こちらに来てから何度もお世話になっている。
こんなに美味しいレトルト食品を作れるなんて、やはり日本の技術力の高さには毎度感動する。インドはもちろん他のどの国でもこのクオリティーのレトルト食品はないであろう。
日本のフリーズドライ食品は各国の宇宙開発関係者の中でも期待を集めているという。
ぜひ宇宙飛行士の皆様にも、もっと美味しい食事を食べさせてあげて欲しいと切に願う。