デリーから1時間で行ける別惑星
驚いた。デリーからたった1時間少々飛行機に乗るだけで、別世界、いやむしろ別の惑星に行けるとは…
ラダック地方のことである。
インド北端のヒマラヤ山脈の中腹、標高3500メールに位置する秘境ラダックは、チベット仏教の影響が色濃く残り、数ある僧院見学やトレッキングスポットとして有名。
行くのが難しい場所と思っていたが、思っていたよりずっと簡単に行くことができたので、その素晴らしすぎる絶景を少し紹介したい。
デリー空港を飛び立ち、1時間もすると、眼下には見たこともないような大迫力の山々が広がる。これがあのヒマラヤ山脈かーーー!
こんなところに降りられるのだろうかと思っていると雪山の先に、乾いた平野と町のようなものが見えてくる。
レーの町に降り立つと、そこは今まで見てきた地上の風景とは全く違う光景。
明らかに空が近いのだ。
抜けるような濃い青色の空は宇宙を間近に感じさせるようだった。
レーから下ラダックに向かう途中の景色は、まさに別の惑星に来たよう。
moon land と呼ばれる、月面のようなゴツゴツとした地形。
こちらはかの有名な世界四大文明の一つ、インダス文明が生まれたインダス川。
エメラルドグリーンが本当に美しい。
こんな素晴らしい景色を見ながら4時間かけて「ラマユル僧院」を目指す。あまりの絶景にロングドライブも苦ではない。乾いた景色が続くが、冬にはすべてが雪に覆われるという。今年は雪が少なく、水不足が心配される。
私は、自然の雄大さに心を奪われっぱなしで、あまり他のことに目が行かなかったのだが、チベット仏教が根強く息づいているラダックは、仏教遺跡としても非常に歴史的価値が高く、見どころも多い。
観光客の様子を覗き込んでいた小さな僧侶たち。
ラダックでは、長男が家を継ぎ、次男は僧院に送られることが多いそう。僧院とはお寺であり、お坊さんたちが暮らす場所。まだほんの子供のうちから親と離れて僧院に入り、その後は一生そこで過ごす。中には学校もあり、昔は宗教の授業しかなかったが、今は数学や科学も教えているという。
ちなみにラダック地方の挨拶は「ジュレー」
挨拶やお礼など何でも使える便利な言葉。
「ジュレジュレー」と2回繰り返すとネイティブらしさがさらに高まる。
ジュレね、ゼリーのことだから覚えやすいわ
お、あの子に挨拶してみよう!自信たっぷりに私の口から出てきた言葉は
ピューレ!
食べ物繋がりだけに惜しい…
挨拶された子供もきょとんとしていた