インド滞在 1500days!! 

インドの魅力を現地リポート中

映画「ダンガル きっと、つよくなる」をお勧めする件

 

本日、日本でも公開されるというので、映画ダンガルについて書こうと思う。

インド映画で世界歴代興行収入第1位、中国でも大大大ヒットというこの作品。

 

gaga.ne.jp

 

なんとなくストーリーが想像できるし、2時間49分という長めの上映時間にどうかなと思っていたのだが…

 

本当に見て良かった!

 

テンポが良く、手に汗握る展開で全く飽きさせないし、何よりアミール・カーンの演技が素晴らしかった。

ストーリーや映画の詳細はHPを見ていただくとして、ここでは私なりの個人的な共感ポイントをまとめてみる。(少しだけネタばれ注意)

 

1、ハリヤナ州の貧しい家庭というところに共感!!

主人公の一家が、私の住むハリヤナ州出身というところでまず心を掴まれた。

村出身で、肉を買うお金がなく出世払いを申し出るというエピソードもあることから、決して裕福ではないことがわかる。インドで「貧しい」ということは、日本で想像するよりも圧倒的に貧しく、戦後しばらくたった1960年代頃の日本のようなイメージだと思う。そのような状況で色々な工夫をしながら訓練を重ねていく姿に胸が熱くなる。

 

2.ベジタリアンが肉を口にする覚悟

一家はベジタリアンで、当然肉は食べない。それでも、強い体を作るために肉を摂取し始めるのだが、それがどれほど大きな覚悟だったか、こちらに来て理解できるようになった。

いつもは穏やかな母親が「私のキッチンで絶対に肉は調理しないで!その鍋も捨ててちょうだい!」と非常に強い口調で言うシーンがあり、以前ならなぜそんなに?と思っていたが、3か月暮らした今ならお母さんの気持ちも理解できる。

私はベジタリアンではないが、インドの人を見ていると、いかに食べ物と自分のアイデンティティが密接に関係しているのがわかる。

 

3.伊調選手や吉田選手のすごさを思う

この映画を見ていると、出場している選手1人1人が、このように家族はもちろん国全体の希望を背負い、すべてを賭けて集まっているということがわかる。そのような状況で勝ち続けることができる人間というのは並大抵の努力や精神力ではないと改めて思った。いくら日本が環境的に恵まれていたとしても、逆に恵まれていることでハングリー精神が足りないこともあるだろう。そんな中で戦っているかと思うとメダルの色だけがすべてではないと感じた。私が見ているのは試合だけで、そこに行くまでの過程を思うと、宇宙のことを考えた時のように壮大で気が遠くなる思いだ…

 

4.ダンガル だけでいいのでは??

最後にちょっとだけ余計なお世話だが…この邦題につく「きっと、つよくなる」は不要ではと思ってしまった。同じアミール・カーン主演の「きっと、うまくいく」のヒットを受けて、関連付けさせたかったんだろうか…これだけがなんとも違和感を感じざるを得ない。

 

 ということで、日本でもレスリング協会が色々と大変そうだが、私は選手たちとこの映画を応援しています!!