悲しいときー 夕日が地平線で沈まないときー
私が思うインドのとっても素敵なところの一つに、夕暮れ時の美しさ がある。
高い建物が少ないからだろうか。
遮るものもなく、とにかく夕日がきれいなのである。
冬は乾季のため、毎日晴れている。
私の住む部屋は、西向きなので
毎日夕日を拝むことができる。
空全体がピンク色に代わる様は毎日見ても感動するし、外から聞こえる賑やかなクラクションや騒音が、まるでアザーンようにBGMとなって、今日という日をつつがなく終えられることに感謝する気持ちにさせてくれるのだ。
車窓から見える夕暮れの景色もまた良い。
埃っぽい空気と相まって、砂漠で見る夕日を思い出させる。
東京でこんなに夕日を見たことはなかった。
毎日気が付くと暗くなっていたし、たまに海に行ったり、地方に行ったりしたときに改めて見る特別なものだった。
でもこの夕日、よくよく見ると
地平線に届く前に沈んでしまう。
地上付近にある濃いスモッグに隠れて
途中で見えなくなってしまうというのだ。
つまりは空気がきれいな場所では見られない光景。
それで私はついつい、いつもここからのあのネタを思い出す。
悲しいときー 悲しいときー
夕日が沈むときー
夕日が地平線に沈まないときー
しかしこの途中で消えていく太陽もインドの個性。
ガンジス河で見た朝日も、空中で銀色に輝きながら姿を現した。
それがまた神々しくもあったし
インドらしい絶景の一つと言えるのかもしれない。
(もちろん空気はきれいになってほしいが)
思わず、鳩も寄り添って夕日を眺める。
目線の先には間違いなく夕日があった。
ちなみに、これはうちのキッチンバルコニー。
いつでも鳩がやってくる。
気持ちが悪いので出たことはない…