まるで万能薬!?インド人の銅への妄信ぶりが半端ない件
インドではなぜか銅(コッパー?カッパー?)の製品が物凄い人気がある。
アーユルヴェーダで、銅の器に入れておいた水は身体のバランスを整えてくれるとされているらしい。
先日行ったモールでも銅製品の特設コーナーが設けられており、多くの人々で賑わっていた。
我が家にもインド人にもらった銅の水筒がある。
柄がちょっと昭和っぽいので使うのをためらっている。
しかしそのパッケージをよく見ると、驚愕の内容が書かれているではないか。
『銅の買うべき20の理由』
1.銅はがんを予防します。
2.銅は女性の生理不順を整えてくれます。
3.銅は肥満に効果があります。
4.銅は甲状腺機能を整えます。
5.銅は消化機能を整えます。
6.銅は悪玉コレステロールを減らします。
7.銅は善玉コレステロールを増やします。
8.銅は心臓疾患を抑制します。
9.銅は傷口を癒し、痛みを取り除いてくれます。
10.銅は体内のメラニンの生成を促します。
11.銅は細胞ダメージを防ぎ、老化を遅らせます。
12.銅は発作を抑制します。
13.銅は細胞の形成を助け、鉄分や糖分の吸収を促進します。
14.銅は脳を活性化します。
15.銅はブドウ球菌など有害なバクテリアの成長を抑制します。
16.銅は下痢やコレラ、黄疸、アメーバ症など水を媒介とした病気を予防します。
17.銅は関節炎やその他の炎症を抑制します。
18.銅は心疾患、免疫力低下、関節炎、白内障、アルツハイマー、糖尿病を抑制します。
19.銅はヘモグロビンの生成、骨の強化、免疫力向上を促します。
ひとつひとつの項目に
ほんとに?
ねぇ、それほんとに?!
と突っ込まずにはいられない。
いやぁこれが本当だとしたら、銅ってまじ凄くない!?
もうありとあらゆる病気を防いでくれる万能薬と言っても過言ではない。
よし、今日から私もこの水筒で飲む!!!
と、勢いよく蓋を開けると
新品なのに中サビてるやんっ!!
万能の銅様でもご自身の老化は止められないのですね…
空気清浄機が本気出してる姿を見ると怖い件
季節の変わり目のせいか、ここグルガオンも最近は突然雨が降ったり天気が安定しない。
しかし冬場にピークを迎える大気汚染が徐々に落ち着きつつあるのは喜ばしいことだ。
日本では体験したことがないが、本当に空気が悪い時には空気が臭くなるということがわかった。
何の臭いなのかはうまく説明できないのだが、とにかくこれは身体に入れてはいけないヤバいやつだ!と危機感を覚えるような臭いで、窓を閉めきり、できるだけ外の空気を入れないようにする。
それでも隙間が多いインドの家では結局入り込んでしまう。
うちの場合はとくにキッチンが弱く、空気が最も悪くなる朝は、キッチンが臭う。
そこで頼りになるのが空気清浄機。
インドでも比較的手に入りやすいシャープとパナソニックの2台を、24時間フル稼働させている。
すごいと思うのはどちらも近くに置いておくと同じタイミングでセンサーの色が変わるのだ。
赤で囲んだ部分、普段はグリーンのランプが点灯しているが、何かをきっかけに急に赤くなり激しく稼働する。
メーカーは違っても、どちらも正確に空気の汚染を感知しているんだなぁ…
と感心するとともに、目に見えない何かがきてるのかと怖くなる。
中のフィルターを見るのはもっと怖い。
たった数か月でどんだけ!?というレベルの汚れ。
メーカーは1年間は交換しなくていいといっているし、フィルターも結構高いので頻繁には交換できない…。たまに掃除機で埃を吸うようにしている(主人が)
これほどまでに空気清浄機が本気を出すことは日本では少ないのではないだろうか。
ゴーゴーとパワフルに動く姿は、普段はおとなしい飼い犬が、ふとした拍子に急に野生の姿を見せたときのような、見てはいけないものを見てしまった感が残る…
インドとパキスタンの今後が心配な件
インドが26日、パキスタンと領有権を争うカシミール地方のパキスタン支配地域で空爆を行ったというニュースが入ってきた。
始まりは今月の14日。
カシミール地方のインド支配地域において、車を使った自爆テロがあり、インド人兵士約40人が命を落とした。
この時インド国内はこの話題で持ちきりで、主人のフェイスブックにはインド人から送られてくる、亡くなった兵士への追悼や、パキスタン覚えとけ!といった過激な内容のメッセージで溢れていた。
そして、今日(26日)。
空爆を実施したとのニュースに、主人の職場のインド人たちはかなり高揚している様子だったという。
中には、お祝いのお菓子を振舞う人もいたらしい。
この空気感、なんだか恐ろしい。
日本も戦争が始まった頃はこのような、どこか大きなスポーツの試合の勝ち負けのような感覚で、他国に攻め行く軍を応援していたのだろうかと考えてしまう。
主人は、同僚からインドを支持してくれるよね?と聞かれ回答に窮したそうだ。
こんな時はなんて言えばいいのだろう。
とにかく今後戦争に突入しないことを願うばかりである。
日本大使館からも注意喚起が発表されている。
テロの標的になりそうな場所には近づかないように気を付け、今後の動向に注意していきたい。
インドの映画館はなかなかレベル高いと思った件
アカデミー賞主演男優賞にラミ・マレックが選ばれたことで人気再加熱中の
「ボヘミアン・ラプソティ」
私も今のところ3回見ている。1回はインドで。そして2回は日本で。
そこで思ったのが、インドの映画館って実は音響レベルがかなり高いのでは?!ということだ。
日本で見たうちの1回は立川シネマシティの極上音響上映である。
ご存知の通り、この映画館は日本屈指の「音響にこだわった映画館」で、音楽ライブ用のスピーカーを備え、ベテラン音響家による綿密な音響調整で大音量のサウンドをウリとしている。
しかし正直な感想として
あれ?なんか音小っちゃいな。
確かにクリアだけど、迫力がどうも足りない気がする…
主人も同じ感想だった。
しかし鑑賞後、他の人たちが「音が大きすぎて耳鳴りがする~」と言っていたので、いかにインドの映画館が大音量なのかがわかる。
さらに地元の普通の映画館で見た際には、明らかに音量も質も劣っていた。
私のような素人感覚でもはっきり感じるくらいなので、一度立川シネマシティの方にも視察に来てもらいたいくらいだ。
インドの映画館は、やはり音楽命のボリウッド仕様になっているのではないか。
さらには常日頃からクラクションやら祭やら何やらで騒音に慣れているインド人は、爆音に対する免疫力が高いのだろう。
もちろんインドの映画館も設備はピンキリなので場所によって大きな差はあるはず。
しかし、インド旅行に来て時間があったら、ぜひこの極上爆音上演を体験してみてもらいたい。
日本と同じようなシステムでチケットも購入できるし、モール内のきれいな映画館でも日本よりかなり安くチケットが買える。
チケット価格は変動制で、作品や時間帯、上映期間等により変わってくる。例えば私が見たときはボヘミアン・ラプソティも600円程度で見ることができた。
↑グルガオン メトロポリタンモールのPVR
映画の上映前に国歌斉唱があるのがなんともユニーク。
ただし、冷房が効きすぎることがあるので、夏でも油断せずに防寒対策をしていくことをお勧めする。寒すぎて最後まで見られなかったという話も聞くので…
音響に期待してレディーガガのアリー・スター誕生 A Star Is Bornも見に行ってみようかと思っている。
インドの中でもバラナシは突き抜けていると思う 後編
前回の投稿の続きです!
2つ目のバラナシのここがすごい!として、情報の洪水という点があげられる。
とにかく目にする情報の量が半端ないのだ。
狭い路地の中に、人、車、バイク、リキシャ、牛、犬、猿、ゴミ、店、お寺…
様々なものがごった返している。
そのうえそれぞれが自由な動きをしており、歌いながら歩いている巡礼者や、凄いオーラを放つサドゥ、お金をねだる物乞い、ニームの枝で歯磨きをしてる人、猿や犬の喧嘩と、例を挙げればきりがないほど、あっちもこっちも目が離せない。
交差点で焚火をする人たち
日本にいたら、この中のどれか1つ見かけても「今日こんなの見ちゃった!!」と興奮気味に人に話したくなるようなことが、歩くたびに目に入ってくる。
祠に祭られていた聖人(?)の像。左は服に埋もれちゃってるし、右は目ん玉飛び出ちゃってるし…
さらには音や臭いも凄い。
クラクションや怒鳴り声、ドブや獣の臭い、強烈なスパイスの臭いにと、絵にかいたようなTHE・喧騒が、あらゆる方向からで全力で迫ってくるのだ。
「なんで?!」の連続にただた可笑しくなってきて、笑うしかない気にさせてくれるのがバラナシのすごさ(笑)
そして最後に、古き良きものが残っている点も素敵だ。
例えばチャイの素焼きカップ。
都市部ではかなり使われなくなってきているが、ここではほとんどのお店で現役。
素焼きカップは手作りで、一つ一つ形も違って味わい深い。
私はいつもお店の人に言って持ち帰るのだが、インド人はそれを不思議そうに眺める。
こんなものの何が良いの?と聞かれるのだ。彼らにとっては紙コップと同じらしい。
それから、ここではサイクルリキシャが大活躍。細い身体で頑張って漕ぐオジサンたちと、クラクションではなく鈴の音なのもなんだか和む。
また宿泊したホテルの裏では結婚式が行われており、覗きに行くと歓迎してくれた。なんだかわからないが一緒に踊り、お祝いさせてもらった。
こんなところもまだまだ古き良きインドの伝統が残っていると言える。
そんな濃密な2日間をすごし、グルガオンに戻った時には思わず「都会だねーー!」と盛り上がった。
それなりにうるさいと思っていたグルガオンが無音に思える。
はぁぁ落ち着く…
しかし少し経つと、やっぱりバラナシが気になる。もう一度行きたい。
次に行くときは1週間くらい滞在して、ゆっくり歩いて見て回りたい。
目が慣れてくればもっと見えてくる世界があるだろう。
インドの中でもバラナシは突き抜けていると思う 前編
8年ぶりに訪れたバラナシ。
普段インドで暮らしているとはいえ、やっぱりここは別格。
あまりの混沌具合に時空も歪んでしまったような不思議な感覚を覚える。
インドの全てが凝縮されている街、それがバラナシだ。
今回はデリー発1泊2日の弾丸ツアーだったがかなり満喫できた。
臭い汚い危険で、結構好き嫌いがわかれる街だと思うが、好き派の私が思う
バラナシのここがすごい!を3つほど挙げてみたい。
まずは、ガンガー(ガンジス河)
バラナシを語るうえで、いやインドを語るうえでも、この聖なる河ガンガーは外せない。
インドの神話では、この河そのものが神様なのだ。
そのため、河岸のガートと呼ばれる沐浴場では毎日、日没時にプージャーという祈りの儀式が行われている。
8年前に訪れたときは、ボートに乗って河から眺めた。
今回はボートに乗らずガートの会場で見学したのだが、こちらの方が良かった。
なぜなら、より巡礼者の様子を間近で見ることができるから。
ここには、インド各地からヒンズー教徒たちが巡礼にやってくる。
遥々遠くから電車やバスで乗り継いできた人もいるだろう。
生涯働きづめで、旅行らしい旅行もできずにただ一度だけバラナシに来ることを許された人もいるだろう。
私と母が会場に立っていると、近くのおばあさん集団が「ここが座れる」と手招きしてくれた。
日頃グルガオンでは見かけない、英語は話せず、あまり裕福とは言えないであろう熱心なヒンズー教徒の方たちだった。
ようやく一生の夢が叶ったとばかりに、目を潤ませながら儀式を見つめるおばあさんたちを見て、改めてここが聖地であることを深く思い知る。
正直私にはプージャーの内容やガンガーのありがたさはわからない。
しかしそれを心の底から信じている人々の横顔の美しさに、どうかこの人たちが幸せになれますようにと祈ってしまうほどだった。
翌日は日の出を見に再びガンガーを訪れる。
かなり寒いが、さっそく沐浴をする人々で溢れていた。
ボートに乗って、様々なガート見る。ガートごとに変わる景色が面白い。
特に印象的なのがマニカルニカー・ガートと呼ばれる火葬場だ。
墓を持たないヒンズー教徒にとって、火葬され、遺灰となってガンガーに流されることはこの上ない喜びとされている。
そのためだろうか、そこには悲しみとか無念さとかそうした感情が感じられない。
犬がいて、牛がいて、雄大なガンガーがあって。
人の命は壮大なようでいて、雄大な時の流れからするとほんの一部でしかないと思える。
世界広しと言えど、この感覚はやはりバラナシでか味わえないのではないかと思う。
残り2つは、後編に続く
インドのバレンタインデー事情
はてなブログ今週のお題「わたしとバレンタインデー」にちなんで、インドのバレンタインデーの様子に触れてみたい。
まず、私の印象としては、意外と盛り上がっているイメージ。
このようにショッピングモールなどでは飾りつけに力を入れているところもあるが、もともとヒンズー教徒が多いインドでは宗教的に関係のないイベント。
経済成長と共に若者を中心に近年になって浸透してきたきたようである。
インド人に人気のマッチングアプリOKCupidが20万人を対象にした調査でも、多くのインド人が、バレンタインデーには興味がないと回答している。
とはいっても、企業側にとっては大切な日になってきているよう。
例えばインドのバラの生産者は大忙し。この時期はバレンタインデーのシンボルである赤いバラの需要がピークを迎え世界中に輸出する。
国内需要としても、OYOというホテルチェーンでは、バレンタインデーの予約が前年比112%まで増加しているという。
人気の行先は海辺のリゾートゴア、デリー、そしてバンガロールで、確かにちょっとイケイケで、若者に人気がありそうな土地柄だ。
祝い方としては、日本のように、女性が男性や友人にチョコレートを贈るのではなく、カップル同士はもちろん、友達や両親へ、愛の気持ちを伝えるのが目的になっている。お花やワイン、お菓子などを贈るのが主流で、興味はないといいつつも、イベント好きのインド人だけに今後もますます盛り上がることが予想される。
今日も主人の会社のインド人は、
奥さんから会社にサプライズでケーキが届いた!
と喜んでいたそうで、さすがはやることが大胆^^と思った。
ただクリスマス同様、過激ヒンズー教徒の一部は、西洋文化の受け入れ断固反対として抗議のデモを起こしたりしている。
また愛の日といっても、そもそもインドの自由恋愛は難しい。
未だにラブアフェアが原因で会社を休む人もいるという。
ラブアフェア… 恋の病なんて生温いものではない。
例えば家族が認めない相手と付き合っていた場合、親や親戚から命を狙われるため、ほとぼりが冷めるまで雲隠れ、会社も休むということが、この現代でもあるらしいのだ。怖い…
イベントごとに負の側面も見え隠れするインドは、やっぱり大きくて複雑な国なのだと思い知る。